6杯目:実のところ、男は勘違いだけで成長できる。
この地球上で息を吸い込み生きる男と女。
その中でも特に勘違いで成長してしまう男がいる。
そして、意図せず勘違いをさせてしまう女と勘違いを生業とする女が存在する。
高校2年生から大学2年生までの間、コンビニでアルバイトに励む日々だった。
「濱本ぉ〜聞いてくれよぉ〜」と店長。
ん?何っすか?なんかめちゃくちゃ嬉しそうですね。
「そうなんだよぉ〜、昨日さ〜Rちゃんにキスされちゃってさ〜」と店長。
え!?店長、彼女できたんっすか?その割には展開早いっすねー。
「違うよぉ〜スナックのRちゃんだよぉ〜俺のこと好きな感じがするよぉ〜」と店長。
あぁぁぁ...
「これはもう恋だよな〜。また明日行って告白しようと思うんだよね〜」と店長。
これ、マジで勘違いをお金で買いに行ってる。
狩に出たのに狩られてる。
しかし衝撃はその後、後輩の女子高生スタッフが「キモッ」と言い放った。
この言葉は男の心情を破壊する兵器。
が店長は笑い飛ばす。
もう恋の罠にハマったマングース。
ハブより、ラブを捕まえに。
あぁ、店長が好きならいいんじゃないっすか?(だいぶテキトーに)
「よし、明日行くよぉ〜」と店長。
翌日。
深夜勤で日配品(牛乳とかのパック製品など)の納品と品出しが終わり、深夜勤のスタッフしか発見できていない防犯カメラと店内から目につかない死角に入りヤンマガを読む。
ウィーン!
「よっしゃ!頑張るぞ!」と聞こえてきた。
ん!?と、とっさに立ち上がりいらっしゃいませ〜。あ、店長どうしたんっすか?
「今から棚を仕上げちゃうから!寝ずに仕上げちゃうよぉ〜」と店長。
今日は店長の出勤、お昼ですよ?
「いいんだよぉ〜、俺はこの棚を仕上げちゃいたいんだよぉ〜。」と店長。
顔が赤いし、涙目だし、パックのカフェオレ3パックも飲んでるし!
明け方、「できたよぉ〜!」と店長。
で、なんかあったんすか?
聞いたらRちゃんはやはり、生業キスで他のお客さんにも振る舞うように連キス。
それに幻滅して、お帰りなさい現実、な店長。
ちょっとこれまで奥手過ぎた分、攻めることを覚えた店長。
生業の恋もあると知った店長。
1ランク上の大人になったのかな。
と、仕上げた棚に並ぶパンもさらに一日後の納品とのことでさらに勘違い。
----------------------------
店長、お疲れさまです。変わらずお元気ですか?
カフェオレ、飲んでますか?
ヤバい、特に聞くことないや。ってか、二年前に会ったし!
あぁ、今日も面白いブログ書けたな。
ねぇ、面白いでしょ?面白いよね?
「キモッ」
0コメント